トレーニングが好きな人は、クレアチンというサプリが筋肉を増強し、エクササイズや健康に役立つという話を耳にしたことがあるかもしれない。そのなかで、クレアチンを摂取するのはトレーニング前か後か、トレーニングした日だけとるのか、他の日にもとるべきかなど、疑問があったのでは?そこで、専門家に話を聞いた。
クレアチンとは?
クレアチンは、筋肉と脳を増強する自然なエネルギー源。体内組織の燃料となる3つのアミノ酸からできていて、運動の効果を最大限に生かすための重要なツール、骨格筋に屈曲力を供給する。
体内にあるクレアチンの約半分は肝臓や腎臓、膵臓で合成されるが、残りの半分は食事から摂取しなければならない。
クレアチンのサプリには、水で溶かすパウダー、カプセル、タブレット、液体、エナジーバーなどさまざまなタイプがある。クリーブランド・クリニックによると、パウダータイプのクレアチン・モノハイドレートが最も有効性が高いという。
理想的には、特に赤肉や魚介などのタンパク質を食べたり、動物性のミルク(牛乳やヤギ、羊のミルク)を飲んだりすればクレアチンがたくさん摂取できる。「私は多くの優れた栄養士と仕事をしていますが、彼らは皆、一流アスリートでない限り、バランスの取れた食事をしていれば十分なタンパク質がとれると言っています」と、ピッツバーグ大学スポーツ医学准教授でチームドクターのジェーン・ドゥプラクは言う。
クレアチンを摂取するのはトレーニング前、それとも後?
これに関しては、今のところ結論が出ていない。ブラジルの研究者たちが多くの研究を行った結果、クレアチンの効果はその人の年齢や食生活、どんな運動をしているかが最も重要な要素で、摂取するタイミングはそれほど重要ではないことを発見している。最近行われた小規模の研究(男女アスリートが対象)も同様で、8週間運動をした後でも、摂取のタイミングによる大きな違いはなかったと結論づけている。
「一般的にクレアチンに関してはかなりの研究が行われており、摂取容量が推奨されていますが、摂取のタイミングに関する明確なエビデンスは十分ではありません」と、グッド・ハウスキーピング・インスティチュート栄養学ディレクターのステファニー・サッソス。「トレーニング前でも後でも、パフォーマンス向上にメリットがあるようです。結局は、自分のスケジュールやトレーニング計画にうまく合う時にとることをおすすめします」
サプリを摂取するなら、最も大きな効果が出るようにしたいもの。「研究では、果物やフルーツジュースなどの炭水化物と一緒にとったほうが体はクレアチンをより吸収しやすいかもしれないとアドバイスしています。それがとるタイミングより重要な要素かもしれません」
また、コーヒーを飲む量にも気をつけたい。メイヨー・クリニックによると、1日あたり300mg以上のカフェインをとりながらクレアチンを摂取すると、効果が弱まる可能性があるという。副作用にも注意が必要で、エセックス大学のデータによると、吐き気や激しい腹痛、膨満感などがある。こうした症状が出たら、クレアチンの摂取を止めるべきか医師に相談しよう。
クレアチンは毎日摂取すべき?
トレーニングした日だけ摂取するか、他の日もとるかは、医師の勧めに従うこと。クレアチンは運動と組み合わせてとるのが最も効果的だ。だから、リカバリー期には効果がないと感じる人もいる。ちなみにメイヨー・クリニックによると、クレアチンは最長5年間まで摂取しても安全と考えられているとのこと。
クレアチンを摂取すべき人と、そうでない人
クレアチンの供給源となる食品を食べなかったり、少量しか食べない人は、クレアチンをサプリでとるべきなのだろうか?正確に知るには医師に相談し、自分に100%安全かどうか確認すること。
「高血圧や糖尿病、腎臓病、肝臓病の人は避けるべきです」とサッソス。「妊娠中や授乳中の人も避けることをおすすめします。日常的に非ステロイド性抗炎症薬や利尿剤、シメチジン、プロベネシド、腎臓に作用する薬を服用していると、そうした薬にクレアチンが反応するので、おすすめしません」
体のタンパク質処理を妨げる代謝条件を持っている人も、クレアチンを避けるべきだ。
クレアチンは女性にどんなメリットがある?
女性が筋トレと組み合わせてクレアチンをとると、筋力や運動能力、骨密度が向上し、閉経前後にメリットがある。
研究から、女性が1日0.3gのクレアチンを5〜7日間、もしくは1日5gを4週間にわたってとると、気分や脳の機能が向上することが判明している。自分に適切な量のクレアチンを摂取するには、医師のアドバイスに従うことが大切だ。
クレアチンサプリの選び方
もちろん、危険なサプリはとりたくない。「クレアチンをはじめ、どんなサプリをとる時も注意が必要です。こうした製品はアメリカ食品医薬品局(FDA)の承認や規制がなく、製造メーカーは成分に関して外的な主体には責任を問われません」とドゥプラク。
つまり自分で調べる必要があるということだ。製品のラベルで、以下の2つの重要な項目をチェックしよう。
成分
成分表示を見て、クレアチンとだけ書いてあることをチェックしよう。「アスリートが薬物検査で陽性になり、それが安全ではない有害物質を含むサプリが原因だったという不幸な例はたくさんあります」とドゥプラク。
NSF認証
世界中の人々の健康を守り向上させることに特化し、サプリや食品、パーソナルケア用品の安全性をテストし認証する独立した認証機関。「第三者機関による検査や、“NSF for Sport”のシールを探しましょう。完全に安全性を保証できるものは何もありませんが、市販されている製品の中で最も安全なものを入手するには最適な方法です」とドゥプラク。
まとめ
クレアチンを摂取するのにベストなタイミングはその人次第。安全なサプリを選ぶことが最も大切だ。
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
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Lisa is an internationally established health writer whose credits include Good Housekeeping, Prevention, Men’s Health, Oprah Daily, Woman’s Day, Elle, Cosmopolitan, Harper’s Bazaar, Esquire, Glamour, The Washington Post, WebMD, Medscape, The Los Angeles Times, Parade, Health, Self, Family Circle and Seventeen. She is the author of eight best-selling books, including The Essentials of Theater.
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